花を咲かせる


春三月は何かと忙しい。


卒業式に、転勤、転居。 桜が咲くころの入学式の準備。


制服がある学校は、その採寸もやらねば。


涙あり、笑いありの梅の季節は気忙しく過ぎて行く。


そんな中、お世話になりっぱなしの義父が昨日3月12日朝7時過ぎに肺炎の為、息を引き取られた。


義母は4年前のロンドンオリンピックが開催していた8月にお別れしている。


膠原病だった。


この二人なくして長男の医学部の卒業はなかった。


その長男の医学部卒業式まであと2週間を残すところだった。


経済的に援助してくださった義父も義母も今はこの世にはおられない。


空は、曇って肌寒かった。


昨日の稽古で出くわした子らの顔を観ながら、その子たちの10年後の顔を覗き込んでいた。


真っ当であれよ


辛抱強くあれよ


運に恵まれる子であれよ


そう思いながら幼き子らの顔を観て居たら、あっという間に時が過ぎた。


今日は空手の演武会。


あれをこうやって、これはこうやってと考えていたことの半分も整理がつかないまま


当日を迎えてしまった。 困った。


自分の演武をどうするかまで正直なところまったく頭が回ってなかった。


そんな折、一本のメールをもらった。


見ると久しぶりの名前だった。


聖光学院3年生。


現役で東大理科1類を受験した秀才。


メールは無事合格した報告だった。


昨年夏以降、東大模試はずっとA判定をキープしていたからたぶん大丈夫だろうと


思ってはいたが、実際に結果を聞くと安堵する。


彼は昨年9月まで空手の稽古を続けながらも、勉学も怠らずいいバランスを維持したと思う。


10月から約5か月の集中勉強で東大理科1類合格だった。 すべてはバランスのようだ。


空手に偏っていては相当なプロになる以外は飯が食えなくなってしまう。


だから稽古の終わりには、必ず生き方、勉強の仕方の話をする。


幼稚園児や小1には飽きてしまう話だ。


指を嘗めたり、ゴソゴソしたり。


それもしようがない。 見ていてそう思う。


でもいずれ分かる時が来るから、その子たちの成長を見守らねば。


人の心には、一人一人の花があって、形や色は様々だ。


大事なのは、その花を啓かせることなのだろう。


誰しも、精一杯に生きようとする力があって、力いっぱいに咲き誇ろうとしている。


その蕾を見出し、開花させねば。


そんな思いを胸に抱いて、いつも子らを看ている。


春は、何かと忙しい。


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